桜始開(さくらはじめてひらく)
七十二候・春分の次侯「桜始開:さくらはじめてひらく」の時節(3/26~3/30)に変わり、桜の花が開き始める頃となった。うららかな春の陽気に誘われて、例年より早く開花した桜が見る見る満開になった。いよいよお花見の季節の到来である。花見の歴史は古く、平安貴族たちは桜を春の花の代表格として愛で、歌を詠み、花見の宴を開いて楽しんだ。江戸時代からは庶民の春の行楽としても親しまれるようになった。
江戸時代は、園芸が盛んになった時代でもあり、桜の品種改良が進んだことで、身近な場所でお花見が楽しめるようになった。三代将軍家光が上野や隅田河畔に桜を植え、八代将軍吉宗は飛鳥山を桜の名所にし、花見の場所を増やした。全国にあるお花見の名所は公共事業として整備されたもので、未来に日本に残る文化と娯楽・観光の産業を興した。
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二十四節気 | 七十二候 | 名称 | 意味 |
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春分(3月21日ごろ) | 初候 | 雀始巣(すずめはじめてすくう) | 雀が巣を構え始める |
次候 | 桜始開(さくらはじめてひらく) | 桜の花が咲き始める | |
末候 | 雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす) | 遠くで雷の音がし始める | |
清明(4月5日ごろ) | 初候 | 玄鳥至(つばめきたる) | 燕が南からやって来る |
次候 | 鴻雁北(こうがんきたへかえる) | 雁が北へ渡って行く | |
末候 | 虹始見(にじはじめてあらわる) | 雨の後に虹が出始める |