橘始黄(たちばなはじめてきばむ)

七十二候・小雪の末候「橘始黄:たちばなはじめてきばむ」の時節(12/2~12/6)に変わり、橘の実が黄色く色づき始める頃となった。橘とは、日本に自生する日本固有の柑橘類「ヤマトタチバナ」のことであるが、古くは柑橘類を総称して橘と言っていた。常緑樹である橘は、いつも変わらないことから永遠の象徴とされている。古事記や日本書紀の中でも、「非時香果:ときじくのかくのこのみ=時を定めずいつも黄金に輝く木の実」という不老不死の実として登場する。一年中つややかな葉を茂らせている橘の葉は、めでたいものとして扱われ、平安時代から御神木として宮中などに植えられてきた。橘は、家紋や文化勲章のデザインとしても用いられている。

冬においしい柑橘類であるが、昔からみかんをよく食べると風邪や成人病予防にもなると言われている。こたつの上の籠に入ったみかんを囲む団欒風景が、日本人の長寿の秘密かもしれない。


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二十四節気 七十二候 名称 意味
小雪(11月22日ごろ) 初候 虹蔵不見(にじかくれてみえず) 虹を見かけなくなる
次候 朔風払葉(きたかぜこのはをはらう) 北風が木の葉を払い除ける
末候 橘始黄(たちばなはじめてきばむ) 橘の実が黄色くなり始める
大雪(12月7日ごろ) 初候 閉塞成冬(そらさむくふゆとなる) 天地の気が塞がって冬となる
次候 熊蟄穴(くまあなにこもる) 熊が冬眠のために穴に隠れる
末候 鱖魚群(さけのうおむらがる) 鮭が群がり川を上る
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