ダイヤモンド・プリンセス号を救え!
2020/02/03から横浜近くの桟橋に停泊したまま隔離されているクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」の船内に閉じ込められた乗客・乗員の救出に米国など各国が乗り出した。
ダイヤモンド・プリンセス号船内に入った専門家が、感染対策という観点から悲惨な状態を告白している。感染対策の専門家が意思決定に全く参与できず、素人の厚労省官僚が意思決定をしているという官僚国家の実態が状況を悪化させている。私たち市民が声を上げて、ウイルス製造機と化している船内に閉じ込められている乗客・乗員の方々を(医療者たちを含めて)早く救出しよう。
貴重な生の情報であるが、岩田健太郎 感染症専門医が勇気ある告発をしている。その後、岩田氏はBuzzFeed Newsからのインタビューで「誰もが感染しても不思議じゃない悲惨な状況」(全文)を具体的に語っている。
櫻井滋 岩手医科大学教授は「医療従事者は自分の危険を顧みずあの船に出ている、私たちを助けてください」と訴えている。
厚労省が敷いているかん口令でほんとうのことを語れない専門家の方々のご苦労や無力感が、それぞれの動画ににじみ出ている。
ダイヤモンド・プリンセスはCOVID-19製造機、岩田健太郎感染症専門医(2020/02/18)
【動画全文】「ものすごい悲惨な状態で、心の底から怖い」
【感染症のリアル】新型コロナウイルス 崖っぷちの日本に活路はあるか、yomiDr.岩田医師執筆コラム(2020/02/17)
横浜港に停泊したままのダイヤモンド・プリンセス号での防疫対策、櫻井滋・岩手医科大教授(2020/02/13)
福島第一原発事故の時と違うのは、隠蔽しないでオープンな議論で修正していること
「隠蔽するようなことがあれば、それは協力してくださった乗客の皆さん、仕事を放棄しなかった乗員の方々、自衛隊の隊員さんたち、そして全国から参集してくれた医療従事者の方々を裏切ることになります」「国は新興感染症に直面しており、このまま封じ込められるか、あるいは全国的な流行に移行していくか、重要な局面にあります。不安と疑念が交錯するときだからこそ、一致団結していかなければと思っています」高山義浩医師(厚労省)コメントより抜粋。
詳しくはそれぞれの当事者のSNSコミュニケーションで以下のリンクからご確認を。SNSは双方向であるため、良いお考えがあれば、リアルタイムで議論に参画もできる。
岩田健太郎感染症専門医のツイート・リツイート
橋本岳さんという方が存在することも今朝初めて知りました、まじで。業界に疎くてすみません。
— 岩田健太郎 (@georgebest1969) February 19, 2020
ナトロム様 @NATROM
— 野瀬輝彦@アピタル編集長(朝日新聞) (@terubou1) February 19, 2020
ご指摘の文章の変更ですが、当初の原稿に、岩田教授と厚労省、双方の主張を加える中で、より具体的な部分を盛り込もうという意図でした。わかりにくくなっているとしたら、ひとえに、記者がだしてくれた原稿を監修した、この私の編集力不足です。恥ずかしながらのご説明です https://t.co/hUNCb4FK70
COVID-19、岩田先生、高山先生|sheemer #note https://t.co/WGyo9p4LEy
— 高遠菜穂子 (@NahokoTakato) February 22, 2020
橋本岳厚生労働副大臣のツイート
なお昨日、私の預かり知らぬところで、ある医師が検疫中の船内に立ち入られるという事案がありました。事後に拝見したご本人の動画によると、ご本人の希望によりあちこち頼ったあげくに厚生労働省の者が適当な理由をつけて許したとの由ですが、現場責任者としての私は承知しておりませんでした。
— はしもとがく(橋本岳) (@ga9_h) February 19, 2020
岩田医師を追い出した橋本岳氏が自白して反論!
リアルタイムで2人がツイートをしているので、詳しいことはお二人をフォローして情報更新を。焦点となっている、橋本岳氏が岩田医師を追い出した経緯については、こちらに整理されている。
ダイヤモンド・プリンセス船内に詰めている高山義浩医師(厚労省)コメント
厚生労働省で新型インフルエンザ対策などの活動に取り組まれ、現在ダイヤモンド・プリンセス船内に詰めている高山義浩医師が、岩田医師の動画に対して「下船していく乗客の方々、現場で頑張っている方々を追い詰めかねない内容なので、事実は事実と認めつつも、動画のなかに登場する当事者として、勘違いされていること、抜けているところは修正させていただきたい」とコメントしている。
高山義浩医師はその後も継続して現場をマネージしながら、ダイヤモンド・プリンセスで得た知見を生かすべくSNSで専門家あるいはメディア関係者などの疑問に応える親密なコミュニケーションを続けている。
「声を上げられないスタッフを代弁してくれた」岩田健太郎氏の動画に、船内スタッフが沈黙破る(2020/02/20)
事務職員としてクルーズ船内に派遣されていた医療機関のスタッフが、「岩田先生の証言は正しいと確信していることを伝えたい」と、ハフポスト日本版の取材に応じた。
「感染症は実在しない」あとがき:岩田健太郎医師によるDP号事件を振り返ってのまとめ論説(2020/03/20)
岩田健太郎医師が、自身の著書「感染症は実在しない」の改訂版あとがきに、今回のダイヤモンド・プリンセス号で起きた出来事を振り返ってご自身の考えを述べている(以下はそのエッセンス)。
プロの世界では、意見を述べただけでは混乱は起きない。意見を受け入れて方針転換するか、意見に反論するだけだ。クルーズ内ではそのいずれも起きなかった。ただ、出て行けと言われただけだ。弁明の余地はなかった。
感染症の正体、微生物の正体。そうした哲学的議論は観念的議論ではなく、我々の今、ここの実生活に密着するリアルな議論である。が、日本社会はそもそも議論を許さない。あるのは「あちら」の側につくか、「こちら」の側につくかの党派的、属人的足の引っ張り合いだけだ。
感染症の専門家、客船内の感染対策を批判 BBCが独占取材、BBC(2020/02/19)
クルーズ船の感染対策不備を指摘 神戸大・岩田教授が会見(2020/02/20)
Questions are being raised about whether the quarantine on board the Diamond Princess cruise ship docked in Japan actually worked、Al Jazeera English(2020/02/20)
「レッドゾーンもグリーンゾーンもなんにもない!」「誰も責任者がいない!」、CNN(2020/02/19)
#breaking Passengers right now are walking off the quarantined Diamond Princess, despite mounting evidence from infectious disease experts they could unknowingly be carrying the virus back into their communities. Kobe University Professor Iwata visited the ship: "I was so scared" pic.twitter.com/mXiaWksbbO
— Will Ripley (@willripleyCNN) February 19, 2020
ダイヤモンド・プリンセス号内乗務員のCOVID-19感染検証報告 Morbidity and Mortality Weekly Report, CDC(March 17, 2020)
Initial Investigation of Transmission of COVID-19 Among Crew Members During Quarantine of a Cruise Ship — Yokohama, Japan, February 2020