桃始笑(ももはじめてさく)

七十二候・啓蟄の次侯「桃始笑:ももはじめてさく」の時節(3/10~3/14)に変わり、桃のつぼみがほころび、花が咲き始める頃となった。桃は花柄が非常に短いので、枝に沿うように花が咲く。桃は節の中央に葉芽があり、その両側に花芽が1個、つまり一節につき2個つくので、梅よりも華やかに見える。桃は花弁の先が尖っている。

昔は花が咲くことを「笑う」と表現した。「山笑う」とは春の季語で、芽吹き始めた華やかな山の形容である。ほほ笑みをあらわす「えむ」という言葉を、比喩的につぼみが開く様子と重ねあわせたのが起源という。漢字はあくまで大和言葉の「えむ、えみ」に後からあてたものだが、確かによく見れば「咲」という字は、口へんに「笑」の略字を合わせた字である。


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二十四節気 七十二候 名称 意味
啓蟄(3月5日ごろ) 初候 蟄虫啓戸(すごもりむしとをひらく) 冬籠りの虫が出て来る
次候 桃始笑(ももはじめてさく) 桃の花が咲き始める
末候 菜虫化蝶(なむしちょうとなる) 青虫が羽化して紋白蝶になる
春分(3月20日ごろ) 初候 雀始巣(すずめはじめてすくう) 雀が巣を構え始める
次候 桜始開(さくらはじめてひらく) 桜の花が咲き始める
末候 雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす) 遠くで雷の音がし始める
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