葭始生(あしはじめてしょうず)

七十二候・穀雨の初侯「葭始生:あしはじめてしょうず」の時節(4/20~4/24)に変わり、水辺に葭が芽を吹き出しはじめる頃となった。ここにある「葭」は「葦」であり「蘆」とも書く。葦(あし)と聞くと、パスカルの「人間は考える葦である」という言葉が思い起こされる。何故「人間は考える葦」なのか。これは「後漢書」の勁草(けいそう)という言葉と合い通ずる。ひしゃげそうになりながら勁(つよさ)を発揮する草(疾風知勁草=疾風ニ勁草ヲ知ル)と記され、そのような草の代表が葦なのだろう。葦は、自らをよく知り、風に身を任せることにより自分を保持し、風が止まると身を起しては、まるで何でもなかったように、ゆらりゆらりと過ごす。一見、頼りないが、しぶとくつよい。これは日本の柔道で「柔よく剛を制す」と言う思想とも共通する。「人間はひとくきの葦にすぎない 自然の中で最も弱いものである だがそれは考える葦である」とパスカルは述べた。
はやり病が私たちの交流の機会を奪い続ける今、人間の賢明さとは何であるのかをよく見直したい。


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二十四節気 七十二候 名称 意味
穀雨(4月20日ごろ) 初候 葭始生(あしはじめてしょうず) 葦が芽を吹き始める
次候 霜止出苗(しもやんでなえいづる) 霜が終り稲の苗が生長する
末候 牡丹華(ぼたんはなさく) 牡丹の花が咲く
立夏(5月5日ごろ) 初候 蛙始鳴(かわずはじめてなく) 蛙が鳴き始める
次候 蚯蚓出(みみずいづる) 蚯蚓が地上に這出る
末候 竹笋生(たけのこしょうず) 筍が生えて来る
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