鴻雁来(こうがんきたる)

七十二候・寒露の初候「鴻雁来:こうがんきたる」の時節(10/8~10/12)に変わり、雁が北から渡ってくる頃となった。燕が南に去って、冬鳥の雁が北国から飛来する。その年初めて渡って来る雁を初雁(はつかり)といい、雁の鳴き声を雁が音(かりがね)と言う。遠くシベリアなどから海を越えてやってくる雁が方向を見失わないのは、太陽や北極星の位置を指針に飛んでいるためである。Ⅴ字形の列をなして飛ぶ姿は雁行(がんこう)と言う。こうすることで浮力が働き、後続の鳥たちの負荷を軽減することが出来る。そして先頭の鳥が疲れたら交代し、集団で協力しながら長い旅路を渡ってくる。ちょうど雁が渡ってくる頃に吹く北風は雁渡しと呼ばれ、秋の季語になっている。この風が吹き出すと夏も去り、海も空も、青色が冴えてくるので青北風(あおきた)とも呼ばれる。


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二十四節気 七十二候 名称 意味
寒露(10月8日ごろ) 初候 鴻雁来(こうがんきたる) 雁が飛来し始める
次候 菊花開(きくのはなひらく) 菊の花が咲く
末候 蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり) 蟋蟀が戸の辺りで鳴く
霜降(10月23日ごろ) 初候 霜始降(しもはじめてふる) 霜が降り始める
次候 霎時施(こさめときどきふる) 小雨がしとしと降る
末候 楓蔦黄(もみじつたきばむ) もみじや蔦が黄葉する
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